通勤路 Vol.7 〜恐怖の足音編〜

毎朝通る道すがらのことです・・・。


私はいつものようにボケボケしながら出勤していた。
ただ、いつもと違う事は音楽を聞いていないと言う事・・・。
(聴こうとしたら電池が切れるというアフォな事態orz)


最寄り駅から電車に乗ると、
やけに混んでる!?
いつもはそんなに混んでないのだが、今日は目茶混み!
車内ではどっかの線の御徒町あたりで何かあったアナウンスが流れていた。
「振り替えか・・・?」と思いつつ、浅草に到着。


おっ・・・降りれねぇっす!!!
うかつにも開くドアの反対側に立ってしまっていた私は
「スミマセン」「ごめんなさい」「スミマセン」「ごめんなさい」
と言いながら、何とか駅に降り立ち改札へ向かった。
(ホームから改札まで人が結構ウジャっている。)


改札を出た私は

  • あんだけ混んでいるとぶつかった時に痴漢に間違われることもあるだろうなぁ
  • そんな本を本屋で見かけたけなぁ
  • それにしても通勤時のトラブルは凄く困るケド、今日は何とか抜けれて良かったなぁ

等々と考えながら、会社へ向かって歩を進めた。


いつも通っている道だが浅草寺の裏手辺りは落語ちっくに情緒が出ている。
(商店街をあげて店の外観を態々改装するくらいのコダワリ様?である)
その中を私は会社へ向かって、いつものようにダラダラとボケボケと歩いていた・・・。
すると後ろから女性の足音が・・・・・カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!


最初気づいたときは「ヒールって結構響くんだなぁ」くらいしか思ってなかったのだが、
遠くにいる感じなのに、やけに音がでかい。
カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!


音のでかさからか!?私が水溜りを避けようがすれ違う人を交わそうが足音は常に私に向かって響いているように聞こえる。
「常につま先は俺に向いているのは確実だ」と直感していると
カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!
カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!
カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!


女性は歩を早めた!!!
明らかに怒りをあらわに踏み込んでいるその足音は急激に私に近づきはじめた。

何?なになに???俺?何かしたか???
恐怖と動揺で歩むペースをあげられないでいる私・・・。
後ろなんて振り向けないほどの恐怖に駆られている。
既に真後ろに迫ってきた女性の足音は
カツッ!コツッ!カツッ!コツッ!

  • キャァ〜!!!こえぇ〜よぉ〜!!!!! (;_;)
  • 僕は痴漢なんてしてません!勘違いです!! <(T皿T)>
  • 許してください!怖いから追い抜いてください!!! (T人T)

すると足音が私の後ろから斜め左方向に向かっていくのがわかった・・・。
私はホッと胸をなでおろし、朝っぱらからいたいけなサラリーマンを恐怖のどん底に追いこんだ女性を一目見てやろうとの思いから女性が私を追い抜く瞬間、横を振り向いた。


そこで見たものは
ハゲ親父
でした。w(゚エ゚;)w
いやいや、実は私を追い抜く瞬間、女性と私を追い抜くハゲ親父が間に割って入っていたのでした。
(ー。ー;)

  • 心臓止まるかと思ったよ!マジで!
  • ハゲ&ヒールかと思って靴確認しちゃったし!!
  • 痴漢と間違われて声かけられたほうが驚きも少なかったよ!!!

結局、ヒールの女性はビシッとスーツを着て、カツコツとヒールを鳴らしながら颯爽と歩く背の高い、いかにも仕事のできそうなキャリウーメンさんでした。